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「ニーナは俺が好きなんじゃない…俺達を侍らせておくのが好きなんだ。お前が居ない時はお前の帰りをずっとずっと待っていたんだぞ?その時の俺の気持ちも分からないだろう」
「ニーナはそんな女じゃない…!」
「だいたいお前も抱いたろ?どっちの子かなんて分からないだろう」
「ニーナがお前の子だと…いや…でも…ニーナが俺にそう言ってきただけで俺はまだその子を見ていない…」
ふらとレオンハルトは立ち上がり剣をしまい、おぼつかない足取りで部屋から出て行った。まるで嵐が去ったようだ…
部屋の扉も直して数日後元気な男の子を産んだ。その子にレクスと名付け、二人で大切に育てようと約束をして俺達は幸せに暮らしていた。
あれからレオンハルトの動向が無いのも気になるが、俺達はそのままそこで五年という時を過ごしてゆく。帰る頃にはレクスも一人歩きも出来るほど成長していて、この子が危ない目に合わないかだけが不安だ。
帰ればニーナ達の子も成長していて、どう見てもレオンハルトとニーナの子にしか見えない男の子をニーナがいつも抱いていた。
どうやらニーナとレオンハルトはお互いに心を通わせ合う事に成功していたようで、二人目をニーナは腹に宿していた。
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