悪役令嬢に転生したけど自由に生きてみます

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俺が何もしないと分かるとまた宝石商はニーナへ商品を説明してゆき、二人はニーナを飾り付けてゆく。だがニーナは俺が何も手に取らないのを見て申し訳無さそうにした。 「ごめんなさいお姉様もまだ見てらしたのに」 「あ、いや俺は…」 「俺?」 思わず出てしまった言葉にアレスが反応を示してきて、俺は口を塞ぐ。これは言っても良いのか?それとも黙ってた方が良いのか… ふと視線を移せば小さなサファイアがついたネックレスがあり、エリザベスに似合いそうだなと思いながら手を伸ばしたがレオンハルトはそれも手に取りニーナへと付けた。 「これも似合ってる。これもニーナもプレゼントするよ」 「ありがとうございます」 ニーナは幸せそうに指先を合わせてレオンハルトへ微笑みを向けていて、俺は伸ばした手を引いて立ち上がりその場を後にした。 はぁ…ニーナ可愛いっ!!壁に頭をつけてドンドンと叩いていれば気配を感じて振り向いた。そこには奇妙な物を見るかのように俺を見るアレスが居て、俺はハッとして壁から離れた。 「にっ、ニーナと一緒に居なくて良いのか?」 「お前…誰だ…」 誰も居ない静かな廊下で、俺はアレスの抜いた剣の切っ先を向けられていた。俺はその切っ先を見つめながらゆっくりと口を開いた。
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