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ここでの食事は流石といった感じで、ご馳走が並んでいて俺はここを離れる決心が揺らいでしまうほどだった。
それからも何だかんだ一週間ほどしたある日、いつもは二人でニーナにべったりだったのにレオンハルトしか居ない。一週間かけてハンナともなんとか打ち解けたので聞いてみれば、どうやら敵国が攻め込んできた為アレス率いる騎士団が迎え撃ちに行っているらしい。
二人は庭のガゼボの中で優雅なティータイム過ごしていて、俺は貰ったネックレスのサファイアを握りながら窓から空を見上げた。俺が心配した所であいつは迷惑がるだろうな…
それからまた一週間ほどしたある日に、やっと騎士団が帰ってきたという連絡が入り俺は玄関まで走って向かい血に濡れたアレスが見え、駆け寄ったが俺の隣を黙って通り抜けニーナの元へ行きニーナは自分が濡れるのも構わずその胸へと寄り添っていた。
「お帰りなさい。ご無事で良かった」
「ただいまニーナ」
見上げるニーナに微笑みかけていて、俺はサファイアを握りながらその場を後にして自室へ戻った。ベッドに横になりため息をついてしまう。
ただいまと微笑まれる事でも期待していたのだろうか?俺がエリザベスでないとわかっていても、だからなんだと言うことだろう。俺は男でアレスも男なんだから当たり前だろ…
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