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演劇
真凛は進級して2年になった。
秋の文化祭に向け、真凛は演劇の練習をしていた。演目は両親に反対された2人の、悲しい悲恋物語だった。
「マリアとエドワーズの運命」
劇のあらすじは、中世ヨーロッパの世界。
実話を元に作られたらしい。
昔は仲の良かった一族同士。ある日、国王に子供が産まれた。子供は女の子でエドワーズの姉。女王になるかもしれない……と噂されていた。
『国王になるのは男だ!』と言う国王と
『女が女王になっても良いのでは?』というレーム家の意見の食い違いから仲違いしたまま、月日は流れそれぞれ、王家とレーム家に子供が産まれた。その後、会うこともなく子供達は成長した。
やがて、成長した子供達は出逢い、恋に落ちるのだった。しかし、2人の家族は仲違いし敵対したままだったため、認めてもらえず引き裂かれた。
引き裂かれた2人はマリアは病死。エドワーズは国王を恨み続け、国が荒れて行く悲惨な結末だった。
「駄目だ! 昔から王になるのは男と決まっている!」
国王役の男子が声高らかにセリフを話す。
「しかし、女性が国を治めるのも有りなのではないか?」
国王に反対されたレーム家の男性が意見を伝える。
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