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これは人力で掘ったものではなく、庭木の移植の時に使用する、器材を使って掘ったものだろう。
「観音像の意味は何だった????」
入口の目印に、観音像を置くのは変だ。だが、搬出の無事を祈って置いたという可能性もある。
「…………ここには、他にも埋まっているのか……」
「どうして、そうなるのですか????」
それは、観音像の向きにある。
観音像は移動されて、今はシートを被って道の向こうに置かれている。だが、土台から向きが分かる。
そして土台が迎える方向は、入口に対して存在しているのではなく、山に向かっていた。
俺が山を見上げていると、孔子がライトで照らしてくれたが、その範囲は狭い。そして、俺はライトが無くても見えている。
そして、影の犬達も、俺と同じ方向を向いて整列していた。
「うむ」
「又、変な動物を手懐けていませんか?」
道原の推測は正しい。
この影の犬は生き物だ。だから、孔子と龍平が、俺に質問しようとしている。
「観音像自体は、新しいものではなく、移設してきたと聞いています。そこに意味があったのですか?」
「この位置にも意味があった」
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