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綾人自身も、発動する遺伝子をコントロールしているらしい。だから、綾人と孔士は別人になったと言っていい。そこは遺伝子が見える英トが、確認しているので大丈夫だろう。
「ならば、孔子が会いにいっても大丈夫という事か……」
「大丈夫でしょう」
しかし、生きている人間ならば、玲央名も見つけて欲しかった。
「しかし、玲央名さん……」
「当時の玲央名さんでは無理でしたよ。綾人さんは、完全に隠れていました。それにあちこちに圧力も掛かっていた」
そこは、やはり権力は強かったとしておくしかない。
しかし、綾人がかつての同僚だった事には驚きだ。
「俺がここに来た事は、偶然ではなかったという事か……」
「一つの、時代の終わりが迫っていたのでしょう」
そして、裏社会に移動するとなると、様々な事件に区切りを付けておくしかない。
「まずは、弥生の連続殺人」
犯人を捕まえる気はないが、被害者を増やすつもりもない。
「事故にみせかけた殺人ですか？この土地では、事故が非常に多かった。こんなに多いのはおかしい。だが、誰もそれ以上追及しなかった」
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