第一章 十月に雨が降る

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 そして、道原の父親は裏社会の重鎮なので、しっかりとした防弾仕様に、エンジンを改良、悪天候でも問題なく走れる赤外線センサーも完備しているらしい。  道原は俺を丁寧に洗うと乾かし、車に案内してくれた。 「三毛、行くぞ!」 「はい……」  そして、俺が助手席に乗り込もうとすると、道原は俺を摘まんで後ろに放り投げた。俺が隙間を抜けて移動しようとすると、道原は助手席に三毛を乗せた。 「夏目さんの席は、後部座席に用意してあります」 「俺はチャルドシートを卒業した!」  しかし、この後部座席は、かなり広いので秘密基地が制作できそうだ。
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