第一章 十月に雨が降る

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「梅花は虐げられているのに、よく、こんな予算が出たものだ」 「又、爆破されたら困るからでしょう」  教室を爆破したのは、俺達ではない。  しかし、狙われる可能性が高いのは、梅花か桜花という事になったらしい。そして桜花には、護衛が増え、完璧なシェルターも用意された。もう、桜花の教室は要塞といった感じだ。  しかし、梅花は逆に前線となり、自力で生き延びろとなったらしい。 「梅花の予算は、相変わらず少なく、護衛もありません」 「護衛は不要だが、予算は欲しい」  しかし、ここの機材は自由に使用しても良いらしい。 「予算を獲得するには、優秀な成績を取るしかありません」 「武器は自作しろという事か……」  梅花は、特殊な一芸を持っているが、オールマイティーではない。しかも、他に職を持っている者が多いので、学業が疎かになっている、要は、卒業が出来れば良いという物が多い。 「菊花は梅花に負ける事がないように、更に充実したカリキュラムになりました」 「奴等優秀だからな……」
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