第六章 夜に咲く花も在る

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「辰見、三毛の夢で、事件を解決出来なかったのか?」  三毛の夢が無くても、キッチン喜多村や、弥生の辿り付けたのではないのか。 「今回は、親父の離婚で来ていたので、さっきまで事件の事は考えていませんでした」  その離婚調整は、無事に進んでいる。それなのに、辰見が帰って来なかったのは何故なのであろう。 「それと、三毛と夢を見ているというのは、一緒に寝ているという事か?」 「そこはプライベートなので、お答えできません」  プライベートだが、一緒に眠らなければ夢芽は共有できない。いつの間に、そんな関係になっていたのかと、保護者の俺は思うのだ。 「箱入り娘だったのに……」 「…………そういう関係にはなっていません!」  それでは三毛の片思いという事か。それはそれで、腹が立つ。 「三毛のどこが不満だ!」 「三毛は、いい友人です!」  しかし、ここの庭園見本園は、見本のサイズが桁違いだ。  一つの見本が、本物の庭サイズになっている。しかも、予約すれば、その庭園で食事やキャンプを楽しむ事が出来るらしい。そして、その庭は購入して移設する事も可能だ。 「いい芝生」
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