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「……親父が言うには、弥生さんは、自分が一番の人気者である内は、無害な存在で、むしろ善良な市民になるらしい」
「そういうものなのか……」
弥生は一番人気をキープする為に、日々の努力を怠らない、いい店員になっていた。
試食のサンプルも早朝から自作し、手作りのマップや、楽しい過ごし方なども看板も作っている。しかも、この付近の民謡を歌い、かなり美味い。
「女性は不思議で怖いです」
「そうだな」
亜子も年齢不詳で、とても不思議な存在だ。
そこで、近くの地元物産店まで行ってみると、ペットは入店不可になっていた。
「うぬううう!!」
「夏目さん、唸らない。歯ぎしりしない!!」
俺が、表で素直に繋がれていられると思うな。
道原が用意していたリールに繋がれ、表にいる犬と一緒に置かれると、俺は地団駄を踏んでしまった。
すると、俺の怒りを察したのか、犬は尻尾を丸め、怯えた顔でこっちを見ていた。
「ごめん。太郎。君に問題はない」
「勝手に犬に名前を付けない!仲良くしない!」
道原は、さっさと店内を確認してくればいい。
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