128人が本棚に入れています
本棚に追加
三十一 最奥を貫く
「あ……♥ あ、ぁ…♥」
根元まで深く挿入されたバイブに、ビクビクと身体を震わせる。
「ホラ。入っちゃった。見える？ 清」
「ひっ、ん♥ 動かさな、でっ……♥」
カノがバイブをぐちゅぐちゅと動かす。何度も出し入れされ、バイブの節が腸壁を擦った。カノとは違う。だが、気持ち良い。
「あ、あ……、あっ……♥」
「清、もう後ろだけでイけるだろ？ こうして、出し入れされんの、気持ちイイ？」
「ひぁっ♥ あ、あっ……！」
激しく動かされ、ビクビクと腰を揺らす。快楽から逃れようと身を捩る度に、手錠がカチャカチャと音を立てた。もうすぐイきそうだという所で、カノがバイブを動かすのを辞めてしまう。
「ふぇ……♥」
突然動きを止められ、思わず疑問を口にする。カノはニヤリと笑って、バイブのスイッチを入れた。
「っ……！！？」
グネグネと内部でかき混ぜるように動くバイブに、清は驚いてビクンと肩を揺らす。人間ではありえない動きに、ゾクゾクと背筋が震えた。
「あ、あっ♥ やら……っ♥」
「こっちも、限界でさ。……清、出来る？」
そう言って、カノが清の眼前に肉棒を突き出す。猛った性器に、ビクッと身体を震わせる。
「あ――♥」
清は、口でしたことがない。いくらカノが好きとは言え、男のモノを舐めるなど、考えられなかった。それなのに。
「っん、む……♥」
先端を口に含む。熱い。これが、普段自分の内部を犯しているのだと思うと、余計に興奮する。
絶対に、舐めるのなんか無理だと思っていたのに、自然と咥えてしまう。目の前に突き出されたら、これが欲しいのだと、本能が訴えた。
後ろをバイブで犯されながら、口に咥える背徳感に、心まで犯されて行く。全身、カノに愛撫されているようだ。
「んぁ、大き……」
カノの性器は、男の清が咥えても大きい。全部収めるのは当然無理で、清は舌で丁寧に愛撫していく。
「っ……清……」
カノの息が荒い。それが嬉しくて、夢中になって愛撫する。清の愛撫は拙かったが、限界と言った通りだったのだろう。ビクッと大きく震え、カノが射精を合図する。
「あっ……♥」
咥えようと大きく口を開いたところに、射精される。熱い精液が、鼻から頬に掛けてかけられ、清は目を細めた。唇に、ぬるりとした粘液が触れる。舌先を伸ばしてそれを舐めた清に、カノが恍惚の表情を浮かべた。
「すげえ、エロい……」
「んぁ……」
「清、自分がいやらしい顔してるの、解ってる？」
頬に触れた指が、精液を塗り付けるようにする。ハァハァと息を吐いて、清は自分が興奮しているのに身体を震わせた。
「……精液掛けられて興奮する日が来ると思わなかった……」
「ぷっ。清、興奮したんだ？」
「……した」
もじもじしながら、自身の性器をカノに見せる。射精された瞬間、軽くイってしまった。その様子に、カノが笑う。獰猛な、獣のような笑みだ。
「んぁっ♥」
カノが清の腕を引き、抱えるように抱きしめる。そのまま足を開かされ、アナルに突き刺さったままのバイブをずるんと引き抜いた。
「んおっ♥」
排出される快感に、清は身悶えする。気持ち良すぎて、視界がチカチカした。イったばかりのはずの性器から、また精を吐き出す。
「……ハァ、まじで、清ってオレをイラつかせる天才」
「ふえ？」
荒々しい呼気に視線をやれば、先ほど達したばかりのはずなのに、カノの肉棒は再び硬度を取り戻している。カノはそのまま清を抱きかかえるようにして持ち上げると、すっかり柔らかくなったアナルに、自身をずんっ、と突き刺した。
「ひっ……、んっ♥」
下から貫かれ、甘い声を漏らす。自重のせいで、肉棒が内部を深く抉る。
「あ、待っ……♥、カノっ……」
手錠のせいで、逃げようにも逃げられない。その上、カノは清の腰をがっしりと掴んでいて、離してくれなかった。
「いい加減、諦めろっ……」
カノが清の耳を噛む。粘膜と粘膜の擦れる快感に、思考が溶けてしまいそうだ。
グッと腰を掴み、カノが奥へと突き刺してくる。最奥をノックする感覚に、ビクンと腰を揺らした。
「今日こそ、全部挿入れるから」
「っ♥」
そう、宣言して、腰を下ろさせられる。深い。腹の奥まで、全部カノに満たされている。
「カ、カノくんっ♥、カノくんっ♥ あっ♥」
ちゅ、じゅぷっと、奥の入り口を先端で突かれる。ぐぽっ♥ 奥深く。さらにその奥を貫かれる感覚に、頭の中が真っ白になった。
「あ―――！！！」
感じたことのない快感に、思考が停止する。口がだらしなく開き、そこから唾液が零れ落ちた。
「は♥ はひっ♥」
みっともない声が口から漏れる。結腸を貫かれる感覚に、全身を震わせる。
「全部っ……、入ったっ……」
カノがこれでもかと、グリグリと腰を押し付ける。隙間がないほどピタリと身体をくっつけられ、ゾクゾクと背筋が震えた。
「は――♥ 入っちゃ♥ ダメぇ……♥」
「ダメな顔、して、ねえんだ、よっ……！」
腰を引き抜き、また一気に貫かれる。
「はひっ♥」
ぐぽっ、ぐぽっ、と何度も結腸口を開けられ、果てしない快感に気が狂いそうになる。突かれる度に、清の先端から白濁がまき散らされた。
「あ、あ♥ ヤバい♥ これ♥ 凄すぎるっ……♥」
「くそっ……、こんなにハマる予定じゃ、なかったのに」
喘ぐ唇を、カノが塞ぐ。貫かれながらのキスは苦しかったが、すべてを奪われるような激しさに、清は酔ったように何度も舌を伸ばした。
※なんとなくここで１章区切りです。
２章以降はカノ視点多めの予定。
最初のコメントを投稿しよう！