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 ノナとフェマがこの4人組に声をかけられて路地裏に連れ込まれた事がきっかけで、そこに少女が割って入り現在の状況に至るのだが、官憲を叩きのめしたという事実はあまり、良いものとは言えないだろう。 「てーかテメェら。こんな暗がりにホイホイ連れ込まれて、脳ミソお花畑か?」  男を放り、少女はノナとフェマを睨む。  その眼光はあまり、友好的なものではない。 「あー。確かにノナはちょっとお花畑かも」 「ぇ? フェマさん。それひどくないですか?」  少女の雰囲気を軽く受け流し、フェマは肯定を返してノナは異議を唱える。 「ひどくないし。現にこんなトコまで連れてこられてるじゃん。否定できる?」 「フェマさんも止めなかったですよね?」 「私は状況を楽しんでたの」 「おい! 私そっちのけで話をすんな!」  マイペースに会話を始めたふたりを、少女は半眼になって睨む。 「あ! そうでした。危ないところを、ありがとうございました」 「そうね。余計なお世話だったけど、感謝しておくわ」  少女の視線をあまり意に介さず、ふたりは素直にお礼を告げる。  ちなみに余計なお世話というのは、そのままの意味になる。ノナとフェマの実力なら、この程度の相手を無力化することは造作もなかった。 「余計なお世話? てめぇら、一体何モンだ?」  ここまでのふたりの雰囲気から、異質さを感じたのだろう。少女は警戒の色を滲ませ、拳を握る。 「私たちは、えっと、その……」 「迷子よ。道に迷ってるの」  少し恥ずかしげなノナと、堂々と言い放つフェマの姿を見て、少女はその頭上に疑問符を浮かべた。
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