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私の前は賑やか。色々な意味で。人間だったり生活音だったり。
今日も私は見つめられている。熱い視線にドキドキしてしまう。そんなに見つめないで、って言いたいところだけれど、見つめたくなる気持ち良く理解出来る。立場が逆転する事があれば私もきっとそう。
私は非常に敏感。水とお湯の両方ないとダメで温度調節も必要。
工場で形になるけれど、最近ではキットもあるらしい。自宅でも形に出来るみたい。
私が思っている以上に人気があるのかもしれない。それはとっても嬉しい事。
今も私に熱視線が。でも私に熱視線を向けていた人物は、仲間と思われる人物の一言によって向ける事を諦めたらしい。
「どうしてなの、自分の意思を通さないの」
私はおとなしく他の人から見つめられるまでじっと待ち続ける。どうせ一晩中、起きているのだから待ち続けるくらい平気。
形や色によって全然、私の魅力は変わってしまう。その場所などによって姿は変えられている。
「名前一緒でしょ」
そんな声が聞こえてくる。でも違うから。場所や人のこだわりもあったりするので。
私を見つめる人間は、この瞬間にもいる。他の仲間に視線を向けてもまた視線を戻してくれる。
ガラス戸を開いて入って行く人間。私を見つめる眼差しに強さを感じていた。
人間とガラスケースを挟み、この瞬間も見つめ合う。こんな私の正体は・・・・・・
【答】本物そっくり食品サンプル
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