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「アイツらの結婚が決まったときチャンスだって思った」
「いなかったじゃん。結婚式」
「仕事だったからな。でも二次会ならって……お前が参加すること聞きつけて、仕事かっ飛ばしてきた」
握られていた手は少し離れて、そして指をからみとられる。
「4年どころから5年経ったぞ」
「うん」
「4年経っても俺がお前のこと好きだったらまた言えって言ったよな」
「言ったね」
あんなのただの口約束でしかなくて、自分の心を守るための言葉でしかなかったのに。
彼はモテるからあたしのことなんて忘れてると思ったし、実際4年経ってなんとても連絡を取ろうとしてくれなしったからもう終わりかなとも思ってたし。
それなのに目の前の彼はずっとあたしのことが好きだと言っている。嘘をついているようにも思えない。
「覚えててくれたんだね」
「忘れられるわけあるかよ。な、俺がまだ好きだったらまた付き合ってくれるんだろ?」
何も返事なんてしてないのにキラキラを目を輝かせてる。
「彼女の1人や2人、りっくんならいるんじゃないの?」
「1人や2人ってなんだよ。いるわけないだろ。あの日からずっと彼女なんていない」
「嘘だぁ……」
あんなにモテモテで、彼女のあたしがいようと構わず彼の周りには女の子が絶えずいて。そんな彼のことだから別れたら他の女の子が黙っていないはずだからすぐに彼女ができるものだと思っていた。
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