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2話(前編)
ん……まぶしい……
今何時……?
ん~
ケータイ、ケータイ……の前に、メガネ、メガネ……
手探りで探して、見つけたメガネをつけて、ケータイで時刻を見た。11時26分
まだ、午前中?
じゃあまだ寝れる……二度寝しようとしたら、ケータイにメールがきてることに気が付いた。
「ん……」
差出人は神室沙羅。
うん。無視しよう。
メガネを外して、ケータイを放り投げて、布団をかぶって二度寝をする。
次に起きたのは電話の音だった。
メガネをかけて画面を見ると、やっぱり発信者は神室沙羅。
無視して拒否を押す。何度もかかってくるから拒否をする。
時間を見ると4時だった。
そしてまだしつこく電話がかかってくる。
「あぁ、もうっ!」
電話に出た。
「あ、やっと出ましたか、メール見てくれましたか?」
「見てないよ。今起きたばっかりだし」
「そうですか、じゃあ今から、八田中学校に来てください」
僕が寝起きなこと忘れてるよね……
「行かない。じゃあ」
電話を切ろうとした。
「あ、切ったら、先輩の家まで行きますから」
「……ストーカー野郎」
「何か言いましたか?」
「わかった、行けばいいんでしょ?八田中学校」
「あ、行く気になったんですね?待ってますよ~」
そして、電話が切られた。
「……仕方ない……」
クローゼットを見て、制服の奥にあるパーカーとジーンズを取り出して、着替えた。
ごはんは少しゼリーを食べて、ポケットにケータイを入れる。
鍵を閉めて
「はぁ」
気分が乗らないけど行くことにした。
ケータイにイヤホンをつけて、音楽を聴きながら歩く。
しばらく歩いて、八田中学校についた。
校門で神室さんが待っていた。
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