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4話
私が意識を取り戻したら、暗い場所にいた
「んっ……もぬっ……?」
どこ、と言いたかったが、声が出なかった。手を動かして、確認しようと思ったら、手が動かなかった。
足も、動かなかった。でも、動かすと、かすかに
かしゃ
と、鎖の音がした。
そこに、健斗がやってきた
「あ、目覚ましたの?じゃあ今口のガムテープとってあげるから。でも声出したら、またお仕置きだよ?」
そういわれて私は思い出した。
健斗に唇を奪われて、殴られたことを
気持ちが悪くなった
吐きたい。でもガムテープをされていて、口の中の、胃液や今朝食べたものがせりあがってきても外には吐き出せなくて、ガムテープにくっつき、口の中がすっぱくなる。
そして、健斗がガムテープを外した瞬間、私は口の中にあったものをすべて、吐き出した。
「おえ……けほっ……」
「あーあっ吐いちゃったか……バケツ持ってくるから、待っててね。」
と言って、また私の口に新しいガムテープをはって出て行った。
そして、気づいた。私の目にもガムテープがはられていることに。
健斗が戻ってきて、ガムテープを外すと
また私は吐いた
「はい、これバケツ、この中に好きなだけ吐いてね」
私は胃の中が空っぽになるまで吐いた
そして、掃除が終わったらしく、健斗が来た
「目のガムテープ外すね」
べり
とはがされ、見えた景色は、鎖で手と足を拘束され、おなかにつけられた、金属の部品で壁に拘束された、自分と健斗の姿。
私は、驚いて顔を引きつらせて、小さく声を出すと
「ひっ……」
「そんなに驚かないの。また、口にガムテープはるよ?」
「いっ、いや」
「じゃあ俺と、暮らして結婚してくれる?」
これを断ったらどうなるのか、怖かった
「……わかった」
「じゃあこれにサインして」
と婚姻届を渡された。
「どうやって、サインすればいいの?手がふさがってるんだけど」
「じゃあ、少し待ってて、」
と、私の口にガムテープを張ってから、健斗は部屋を出て行った。
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