旅立ち

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旅立ち

18歳のとき、朱莉は未来への希望を胸に都会へと旅立った。 そこで成功を収めることを夢見て、家族からの期待を背負いながらも、どこかで自分のための道を選びたかった。 しかし、時間が経つにつれて、家族との距離は次第に広がっていった。忙しさを理由に、家に電話することもなくなって、年々、家族との関係は薄れていった。 家族からの連絡を無視してきたこと。特に母親が病気になった時の連絡を受けた時。仕事を優先して見舞いにも行かなかったことや、弟の結婚式に出席しなかった時。 都会での生活は刺激的で、仕事に没頭する日々が続いた。朱莉は成功を手に入れるために一心不乱に働いたが、その背後では家族との絆が少しずつ薄れていくことに気づかなかった。 特に母親が病に倒れたという知らせを受けたときも、見舞いに行かず仕事を優先した自分に対する後悔が次第に膨らんでいった。 心に重くのしかかっていた。それでも、朱莉は自分の選んだ道を信じ、前に進み続けた。
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