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「あっちゃん、ホントにやるの~?」
「マジやべーって、マジで」
「そう言いながら、お前ら笑ってんだろ」
ぎゃはははと、下品な声を轟かせながら男三人が山道をズカズカと進んでいく。舗装された形跡はないが、人が何度も通った道らしく、素人がスニーカーで進むのは容易かった。
「日記に書かれた地図によると、このへんっすねぇ~」
「あったぞ」
そこには、小さな祠が鎮座していた。
「おい! カメラまわしとけ」
「わ、わ~ったよ。あっちゃん~!」
「なぁ、マジでやるの? マジで。やべーって」
あっちゃんと呼ばれた男は、フンと鼻を鳴らすと、大きく息を吸い込んだ。
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