64人が本棚に入れています
本棚に追加
目を覚ませばベッドの上で、起き上がっても瑞希の姿は無かった。裸で寝ていたようで服が無い…クローゼットには瑞希の服だけが入っていて、それを着てリビングでソファーに座りながら暇を持て余す。
一日ゴロゴロと暇を持て余していれば、玄関の方で音がして向かえば瑞希が帰ってきて固まって余を見つめている。どこかおかしいか?これは瑞希の服だぞ??
「た、ただいま」
「うむ。お帰りなさい」
帰ってきた者にはお帰りなさいというのだと教わったからな。靴を脱いで歩いてきたが、石鹸の香りがしてくる…なぜ外で風呂に入ってくる必要があるのだ?風呂ならここにもあるのに。
「余は腹が減ったぞ」
「待ってて今作るから」
朝から何も口にしていないから腹が減って仕方ない。しばらくして作ったビーフシチューを持ってきてくれたので、それを食べながら瑞希を見れば、少し離れてスマホを見つめている。
「瑞希…?」
「ん?どうしたの?」
あまりにも無表情で見つめていて、少し…ほんの少し心配してしまった。だがそれを口にするのは癪なのでまた食事に戻れば隣に気配がして見れば隣に腰を下ろしている。
スプーンを持つ手首を握られ顎を掴まれ唇が重ねられる。何が…起きているのだ??余は食事をしていたのだが…瑞希の唇が余の唇と…
最初のコメントを投稿しよう!