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「余は外に出たい」
「ん?んー…じゃあ準備が居るかな」
余の言葉に瑞希は立ち上がり、食器を片付けに行ってそのままどこかへ行っている様子。待っていれば服を持ってきていて、下着も持ってきているが余は下着が好きではない。
やりたい時にすぐやるには下着は邪魔でしかない。だが…女が居ないなら履くもやむなしか?服もいつもゆったりした物を着ていたが、体のラインがわかる服となっている。瑞希は余よりも背が高いのだと、お互い立って初めてわかった。
「あと、自分の事は余じゃなくて俺って言ってね」
「余は余である」
「外でだけで良いから。ね?」
「聞いてやる義理など無いわ」
ふいと顔を逸らせば首に違和感があり見れば瑞希が余の首に何かを付けている。触れれば革細工の幅広の物が付けられている。
「窮屈だ。外せ」
外そうとしても外し方がわからない。一生懸命触っていたが瑞希が外してくれる気配が無く、諦める事にした。
「僕から絶対離れない事。約束できる?」
「貴様が余から離れなければ良いだけであろう」
ふと気付いたが、瑞希の方が体格が大きいのだが、この服は余にピッタリだ…瑞希の古い服なのだろうか?余に古着を着せるなど本来なら万死に値するが…余も裸で外を歩くのは流石に出来ぬから仕方あるまい。
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