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そして、、。
あれから、一週間が経った。
圭と翔子は自宅のリビングで朝食を取っていた。
今回は、圭が安心してコンビニから買ってきたコーヒーを飲みながら、さざなみ新聞を広げていた翔子が言った。
「さざなみ新聞は、あの脅迫状事件に上手く片をつけたみたいね」
「えっ? どういう?」
圭は、していたエプロンを外しながら訊いた。
「脅迫状は、近所の子供のいたずらだった。捜査の結果も待たずに、掲載したことは軽率だった。深く椿総理大臣と国民にお詫びする、、って」
「上手く言い逃れましたね。佐々木社長は結局、自分の息子がしでかしたことかもしれないと怯えながらも、新聞社の利益を取った。で、自分の息子のことは隠し通したまま、言い逃れることが出来た、、」
「ええ。まあ、仕方ないわ。マスコミにもこの動きで行くように忠告したもの」
「翔子さん、、言論の自由があるから、内閣府はマスコミには口出しできないんじゃないんですか?」
そう、圭が呆れていうと、翔子は、舌を出して笑った。
「まあ、時と場合によるわよ」
「貴女って人は、、」
圭は、再び呆れて、微笑みながらため息を吐いた。
その圭に、翔子はいつもの歌をうたって、両腕を差し出した。
「今回のご褒美に、エンダーーー🎵 してちょうだい」
「もう、、仕方ないですね!」
圭はそう言うと、椅子から立ち上がって、向かいに座っている翔子を抱え上げた。
そして、翔子の耳に唇を寄せて囁いた。
「椿総理大臣さま、、仰っていたこの前の続きです、、このまま寝室に直行いたします」
『元SPの夫が極甘です💘』
end
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