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しかし、その脅迫状の送り主のことは、やはり謎のままだった。
圭と翔子の自宅前には、SPが警護するために付くようになった。
圭は、深夜、翌日の朝食の準備をしていて、コーヒーを切らせていることに気付いた。
翔子はコーヒー中毒で、毎朝飲まないと気が済まないタイプだ。
翔子は、もう寝室で休んでいたが、圭はコーヒーを近くのコンビニまで買いに出ることにした。
SPが夜間も張り付いていたが、圭は裏口からそっと出た。
コンビニまでは歩いて五分だし、流石にこんな深夜なら犯人も関係ないだろう、、。
そう、圭は思ったのだ。
しかし、圭が夜道を一人で歩いていると、一台の大型トラックが眩しいライトを圭に浴びせて、一方通行の道路を逆走して来た。
道幅は狭く大型トラックでいっぱいだ。
逃げる余地がない。
圭は焦った。
周りを見ると、電柱があった。
圭は、転がると電柱の影に滑り込んだ。
大型トラックは、轟音と共に電柱スレスレを走り去った。
圭は、冷や汗を拭いながら思った。
命を狙われた?
圭は、脅迫状がただの脅しではないことを知った。
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