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というわけで翌日の午後...俺は浅野さんの住む、都内の独り暮らしの
アパートへと出向いた。
「昨夜の夢で、ポロロがまた話してくれましたよ。
バスルームにこもるから、そこで落合さんと2人きりにしてほしいって。
で、いま、ほんとにずっとバスルームにいるんですよ。
なんかすごくないですか!?」
「すごすぎます......」
ガチもんの奇怪さがあるのもすごいが、呑気に言ってる浅野さんもすごい。
「と、とにかく、お邪魔しまーす」
と、俺はバスルームのドアを開けた。
すると......。
「いらっしゃい」
と、声をかけられた。猫に。
「ぎゃああああああああああああああああああっ!!」
当然ながら俺は叫んだ。
「いくらでも驚いていいのよ、いまあたしが、時間も空間も操作したから、あんたが泣いてもわめいても問題なしよ」
白猫のポロロが、可愛い女の子の声で冷静に言ってきた。
夢ではなく現実で猫が喋ったことの可愛さと恐さ......そしてバスルームの
光景にも、俺は動揺した。
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