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盛夏  じりじりと 青年期 緑は更に濃ゆくなり 同じ色など見当たらぬ 蝉が五月蝿い程に鳴き 陽射しが痛いほど刺さる 眩しい太陽仰ぎ見て 汗が流れて目に沁みる 暴力的なほどの熱 凄まじさすら憶えつつ このエネルギーこそ生命と 水を喉から流し込む 同じ色など無いはずが 何故か同じを強いられて 人と違うが怖くなる 自分は何かが視えぬまま 只 我武者羅に突き進む 置いてかれては適わぬと 只 我武者羅に進めども 何処か違うと引っ掛かる 何が違うか判らずに 如何(いかん)したいかも解らずに 暑い季節を進み征く 汗をかきかき 歩み征く 灼ける陽射しは眩しくて 心の底から熱帯びて 人を想うも想われも 光り輝くこの時期を しっかり謳歌するもよし (いず)れにしても生命が 弾け 輝き 冴え渡る 打ち上げ花火が上がるよな そんな季節に 違いなし 生命(いのち)の水が涸れぬよう 今が辛抱 それもあり
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