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初秋 彩り 中年期 暑い夏に蓄えた 生きる力が燃えるよに 美しくまた逞しく 色付く季節が訪れる こんなに深く美しい ひとつひとつが際立って されどもしっくり馴染み合う そんな季節の色合いを 誰が予想を出来ただろう 同じ色など在りはせぬ 同じカタチも在りもせぬ 唯々 日々を懸命に 各々方が 生きたから 今の景色に 辿り着く まだまだ頑張らねばならぬ これから不安も尽きはせぬ 親も老いるし子も心配 何より己が老いていく されど不幸な事は無い 今の今まで生きてきて ひとつの無駄もありゃしない 涙 悔しさ 悲しさも 祝い 喜び 嬉しさも 楽しいだけでは無いけれど だから楽しさ知れたはず 春の優しい柔らかさ 夏の陽射しの眩しさも 秋には望めないものの 伸びる影には優しさが 光る紅葉眩しくて 金糸銀糸の錦かな あぁ よかったな 嬉しいな 今まで生きてこれたこと あぁ 楽しみだ 胸躍る これから眼にする豊穣に 全てのことを糧として 総てのものが肥となり 彩り 実り 生命かな そして 実りの季節(とき)がくる
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