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今日も特に何も無い普通の日だった。
そんなに変わらない日ばかりを繰り返して何が楽しいのか。
また、今日も明日を待つ。
そう思うとやはり足取りが重かった。
玄関の扉を、開ける。
いつもの扉の音。
でも、違った。
家の玄関に前髪が長く、白い服を着た女が立っていた。
前髪のせいで顔は見えない。
突然の出来事に私は恐怖した。
「き、キャアアアアアアアアア!!!」
あまりの出来事に私は玄関の扉を閉め、庭に後ずさった。
玄関の扉が開く音がする。
足がすくみ、動かなくなった。
「ま、待って優奈!!私だよ私!!」
その女は前髪をかき分け、顔を見せてきた。
「……姉さん?」
聞き馴染みのある声。
安心感で身の緊張が解ける。
だが、その後に来るのは怒りであった。
「姉さん何してくれてんの!?マジで怖かったんだけど!!」
「もちろんドッキリだよ!!こわがってもらえてよかった!」
「あ〜もう!!」
満面の笑みでこちらを見てくる姉に嫌気が差した。
「疲れたから寝るッ!!」
姉を押しのけ家に入る。
嫌がらせは大概にしてほしいものだ。
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