3人が本棚に入れています
本棚に追加
中間テストの結果は散々。
今日帰ってきた時絶望した。
素直にもなれなくて、社交的でもなくて、勉強もできないし、運動だってできない。
こんな私を好いてくれる人なんているわけがない。
せめて、勉強だけでも頑張らないと。
足は重いはず。でも、自然と家への足が速くなっていく。
この感情が何か、冷静でない私の中では到底理解することはできなかった。
勢いのままに玄関の扉を開ける。
その時だ。
「ばぁ!!」
「わっ!!」
鬼のお面を被った姉は、大声と共に現れた。
姉がいたずらしてくることを忘れ、完全に油断していた私は尻餅をついた。
「びっくりした?」
お面を取り、ニヤニヤした顔で聞いてくる姉。
いつもなら少しイラってする程度。
でも、今の私の心にそんな余裕はなかった。
「……して……」
「なんて?」
「いい加減にして!!!」
私は姉を怒鳴りつけ、自室に駆け込む。
小馬鹿にしたようなあの態度が今日は無性に腹が立った。
最初のコメントを投稿しよう!