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それからは疲れ果てた私は溶けるようにぐっすりと眠ってしまって、あとのことは何も知らない。シェフに飲まされた小野寺くんが酔って私のことをさんざん語って結局二人で朝まで飲み明かした、だとかそういう話は今朝になってから聞かされた。
「はー、キツ……」
「わ。お酒くさ、二日酔いですか?」
「敬語……」
「はいはい。大丈夫?」
「大丈夫じゃな……キモチワルイ」
青い顔で、ぐ、と込み上げるなにかを堪えながら亡霊のようにゆらゆら歩く後ろ姿を白い目で見た。こんなになるなら飲まなきゃいいのに。そういえば服装が昨日と同じだ。まさか同じ服? 結構外を歩いたし汗もかいたはずだけど。お風呂はさすがに入ってますよね……? 見た目を気にしない、仕事以外は壊滅的。ゆうこさんが『知らないのね』と言っていたのはこういうことか。
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