お嬢と執事

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「間違わないで買って来なさい。二度は言いませんわ、分かりましたわね?」 「だから寒いから嫌ですって、お嬢の友人のケーキくらいお嬢が買って来たら良いじゃないですか」 「バットボーイ!返事は全て?」 「ちっ…YES…なんて言うわけ…」 言うわけないと言おうとしたらお嬢はスッと1枚の小切手を見せて来た。 「クールガイ、私への返事は全て?」 「イエッサー!!」  …畜生っ、染みついた金好き体質のせいで小切手につられて買い物カゴ持って外に出て来ちまった。糞寒ぃな、外っ!!外クソ野郎!!死ね冬っ!!暑い夏も消えろ!花粉シーズンの春も消えろ!1年中秋になれこん畜生がっ!! 「チッ。気軽に 『ただいま〜ら〜りほ〜♪』なんて言うもんじゃねぇな!良い事ねぇよ!クソが!」 ※ら〜りほ〜って言ってたっけ? 「あーあー、ったく、ケーキ屋ってどこだよ!?スーパーのケーキで良いじゃねぇか!!駄目なのか、ヤマザキの大きなツインシューじゃ!?俺はあのシュークリームが世界で1番大好きだっつの!!食ってみろ糞 馬鹿金持(バカネモチ)が!!」 激しく雪が降る中 くそーっ! と叫ぶとちょうど歩いてた辺りにあった木の上から雪がどさっと落ちてきた。「最っ悪だわ…」
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