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天才と呼ばれし娘
「いきなり呼び出して、そんな話ーーっ!?」
私の絶叫とも言える声に耳栓を指で作るのは、男爵の地位を持つ父。
「そんな話とはなんだ!ありがたーい話だろう!?」
「そうよ。なかなか無いお話でしょう。レディはそんな大声ださないのよ」
金髪碧眼で妖精のように美しいと評判の母が、父の言葉に同意する。
「お断りしますっ!陛下の花嫁候補なんてごめんよ!私は将来は王宮魔道士か官吏になるって言ったでしょ!?そのためにずーーっと勉強してきたのに!」
「リアン=クラーク、黙って親の言うことを聞け!全く、女だてらに私塾などを許すのではなかった!外に出していらぬ知恵をつけて生意気でかなわん!」
「女の幸せは結婚なのよ?王妃様になれるかもしれないなんて夢のようじゃないの」
だめだ。言葉が通じない。意思疎通が難しい。
「うちには3人の娘がいるが、陛下は今年17歳になる娘をご所望と聞いてな。しかたなくだ」
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