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悪い子の勧め
アイツが入院中に、家族会議を開いていたのを、俺は知っている。
目が覚めると…というか、猫の姿になると、俺はいつものように、リビングへと向かった。
“ママ”と“パパ”それに “ダディ”の3人は、リビングで話をしていた。
ママは、大きな目を真っ赤に腫らしていた。
「僕は華さんに、パパなんて大っ嫌いって言われました。」
パパは悲しそうな、しょんぼりとした顔をしていた。
いつもどっしりと構えて何事にも動じない大きなパパが、一回り小さく見えて、酷く動揺しているのが判った。
「それに…。」
ママの顔を、ちらりと見た。
「パパなんて、本当のお父さんじゃ無い癖にって…。」
ママは、ここで俯いてポロポロと大粒の涙を溢した。
…おいおい。ハナタレ。
いつも穏やかなダディの顔から、笑顔が消えた。
「私…華さんのことひっぱたいちゃったの。自分の子供を叩く日が来るなんて…。」
“さめざめと泣く”って表現がぴったりだ。
…こんな良い人達に、お前は何をしてやがる?
俺は、ママの膝にヒョイっと乗って、腕を舐めた。泣きながら、俺をしっかりと抱きしめた。
…大きいおっぱいは正義。
「僕たちの関係を、きちんと話した方が良いね。」
ダディが、真面目な顔で言った。
「はぁ~…トーコさんが言ってた通り、夏さんより、強烈でしたね。華さんが、別の生き物に見えました。」
しゅんとしたパパは、回復不可能な迄に、落ち込んでた。
…華たれ…お前は謝るべきだ。
「“理想の男性は、パパとダディなの♪“って言ってた頃の、あの可愛い華さんが…。」
これはこの人がこれほど迄落ち込んだ姿を見たことが無い。
…ファザコンから、掌返しの大っ嫌いは、諸行無常過ぎるだろ。
「首のキスマークが汚いって、ゴシゴシ血が出るほど擦って落ち着かないと思ったら、あの強烈な一言。私も華さんが判らない。」
ママは、大きな目を見開いてまた泣いたので、それをパパが、俺ごと抱きしめて慰めた。
「それに…レイプ・キットで勝手に調べたのも気に入らないって…私は、無事でホッとしたって言うのに。」
…そうか…何も無かったのか。
俺は、物凄く安堵した。
…安堵?何で俺が安堵するんだ?
いやいや何も無かったのは、友達として良かった事だよな。うん。間違っちゃいない。
「あの状況で何も無かったことが、ラッキーだったって事が、判らない年齢じゃ無いでしょ?僕はチェックして貰ったことを今でも悪いとは思いません。」
ダディはきっぱりと言い切って、眉を顰め腕を組んで考え込んだ。
兎に角大人達の会議は、とても深刻だった。
―――数日後。
アイツが病院から帰って来た。帰って来て早々に、ママと些細なことで言い合いになり、華は自分の部屋で泣いていた。
―――にゃぁー。
俺が啼くとアイツは布団を捲って、俺を入れてくれた。
「何でもかんでも駄目ですって、今日だってホントはリツがみんなで退院のお祝いしようって、学校の帰りにファミレスへ行く予定だったのに。それにパパは、あたしもいけないって。あたしの唯一の楽しみが、ライブだったのに、それも駄目だなんて。何も無かったんだから…良かったじゃない。」
俺は、アイツの涙を舐めた。確かに俺も親父に駄目だと言われると、逆にやりたくなってぶん殴られたりしたけどさ。
「あたし…家出したい。」
おいおい…。それは、流石に、心配されると思うが?今まで良い子ちゃんだったお前が、そんな大胆なことするとは誰も思わないぞ?
…もう泣くな。
別にそうしなくても良かったんだろうが、何故かそうしてしまった。
「トーフの舌…ザラザラして痛い。」
アイツは、俺をきつく抱きしめて眠った。
…華ったれ…苦しいし…胸…ないし…兎に角…親に早く謝れ。
♬*.:*¸¸
あたしが学校へ行くとリツが心配していた。
「華…本当にごめんね…あたしが華を一人にさせたから。」
あたしに抱き付いてリツが泣いた。
「違う…リツは悪くない。あたしが…いけなかったの。」
―――グーッ。
「何…今の?」
あたしのお腹の音だ。
「親と喧嘩して、朝は何も食べずに出て来ちゃったの。」
これは、あたしの小さな抵抗だった。いつものように美味しそうなご飯が並んでた。それにママが作って、綺麗に並べられてた五人分のお弁当を横目に、あたしはさっさと家を出た。
――― グーッ。
空がいつものように、バッグとコンビニの袋を下げてやってきた。
「空…おはよう。」
リツが声を掛けると、空は怠そうに手を挙げて挨拶した。あたしは机の上に突っ伏した。
「あー。お腹空いた。購買部で何か買ってこようかなぁ。」
――― グーッ。
あたしのお腹は、鳴り続けていた。
「おい。」
空があたしに声を掛けたので顔をあげると、コンビニの袋から、ゴソゴソとメロンパンを取り出して、あたしに投げた。
「そのままじゃ、お前の腹の音、授業中も煩くて集中出来なさそうだから、やるよ。」
あたしは、落っことしそうになるのをなんとかキャッチした。
「授業中いっつも寝てる癖に…良く言うよ。」
空は、授業中良く寝ている。
それでも先生に指されるとちゃんと答えるから、実は寝ているようで、寝てないのかも知れないケド。
「あ…じゃぁメロンパン返せ。」
空はあたしの手から取り上げようとしたけど、さっと避けた。
「一度貰ったものは、返しませーん…けど、ありがと。」
パンの袋を開けて、大きな口で食べた。
あたしは、授業中もボーっとしてしまって、集中できなかった。小さな溜息をついて、何気なく見渡すと、空がこちらをじっと見ていた。
あっという間に、昼休みになった。
お昼ご飯を買おうと思ったら、財布を家に忘れて来ていたことに気が付いた。
…あ~もうっ!最悪っ。
「屋上へ行ってくる~。」
あたしは、リツに心配をさせたくなくて、一人でまだ少し寒い屋上へ行った。
「あーあ。お腹空いたぁ。なんでお財布忘れちゃったんだろ…家に帰るの嫌だなぁ。」
屋上のベンチで、寝転がって青い空を見た。
「だっせぇ…昼飯も忘れたのかよ。」
その声にふと見上げると、丁度階段の踊り場の上に設置してある、給水タンクの上から空が笑っていた。
「そんなところに、どうやって上ったの?危ないわよ。」
空の姿が、見えなくなった。
「この上結構温かいんだ…転がってると眠くなる。」
あたしは、上に上れる場所を探した。丁度屋上の手摺伝いに、上れるようなところがあった。あたしはそろそろと手摺を伝い、階段の踊り場の庇を這い上った。
「よ…く…こんなところ…上ったね。」
空が、ひょいと顔を急に出したので、あたしは驚いてバランスを崩しそうになった。
「あわわっ…。」「あぶなっ…。」
滑り落ちそうになったあたしの腕を、大きな手が、しっかりと掴んだ。
――― ガシッ。
「あぶ…な…いよ。華たれ。」
空が、そのまま上にあたしを軽々と引き上げてくれた。
「あーっ怖かったぁ。」
「俺の方が焦ったよ…馬鹿。」
鉄でできて居るそこは、太陽の光を浴びてぬくぬくとしてて温かかった。
「ホントだ♪ここ温かいねぇ。お昼寝するのに丁度良いかも♪」
「金ねーんだろ?やるよ。」
サンドウィッチと、おにぎりを空がくれた。
「いいよ…朝も貰ったし…。」
――― グーッ。
あたしのお腹がなったので、空が笑った。
「俺はもう食べたから…食え。」
「朝もお昼も…ど…どうもありがとう。明日お金渡すね。」
そんなの気にするな…と、空は、再び寝転がった。あたしは隣で、おにぎりを黙々と食べた。
「親と…なんかあったのか?」
空は、蜂の巣状の雲を眺めながら聞いたけど、あたしは黙々と食べていた。
「お前…いっつも弁当持って来てるだろ?…それに学校休んでたし。」
どうしようかと悩んだけど、それでも遠慮なく話せる空だから、逆に良いのかも知れない。
「うん…パパに酷い事言っちゃったの。それでママにぶたれたの。」
ふたりの間に沈黙が流れた。
「ねぇ。空はパパやママと喧嘩をしたことはある?」
空は、そんなこと聞くのかと笑った。
「父親とはしょっちゅうだよ。」
それは、喧嘩するのが当たり前のように見えた。あたしは、家族と喧嘩したことなんて今まで無かった。
「そっか…。」
春が近い日差しはぽかぽかと温かかった。
「あたしは、両親と“サシで勝負”的な喧嘩は初めてだったの。」
納得いかなくても今回みたいな、酷い言い合いになったことは、無かったし、あたしが、我慢すれば良いやぐらいに思ってたし、それが当たり前だと思ってた。
…他の家は違うのかな?真啓もそんなに喧嘩しそうに見えないし。
唯一、夏が時々パパに反抗的な態度を取るぐらいだった。
「ヤクザと決闘…とかじゃねーんだから。いちいち大袈裟なヤツだな。」
神妙な顔をしてるあたしを空は、ゲラゲラと笑った。
「そんなに笑わないでよ…割と深刻なんだから。」
「お前の両親は、良い人だと思うよ。」
空は、ちらりとあたしをみた。
「でも…パパなんて、いつも駄目駄目ばかり言ってるし、ダディだって、いつまでも、あたしを子ども扱いするし。なんか…良い子で居るの疲れちゃったんだよね。」
あたしは、大きなため息をついた。
「なんだそれ。」
空がまた笑ったので、あたしはサンドウィッチを頬張った。
「暫く外出禁止だし…あーあ。」
大きなため息をついた。お腹が落ち着いて、空から少し離れた場所で横になった。
「じゃぁ…そんなに嫌なら良い子辞めて、悪い子になりゃ良いんじゃね?」
雲がゆっくりと動いていく。多分明日も晴れだろう。
「悪い子?」
あたしは空を見たけれど、空は目を瞑ったまま、腕を頭の下で組んで横になっていた。
「お前のやりたいことって何だよ?」
空は、突然あたしに聞いてきた。
「あたしが…やりたいこと?」
そんなこと誰にも聞かれたことが無かったから、ちょっと驚いた。
「ああ。それがやりたくて出来ないから怒ってるんだろ?」
「う…ん。」
…色んなやりたい事が、あり過ぎて困る。
考えてみれば、我が家は少しの事でもダメダメ言われて来た気がする。リツや真啓、空が自由にできる事が、あたしの家では自由に出来ない。許可制だったり、必ず両親が迎えに来てくれてた。
「取り合えず、プロトの次のライブには行きたい。」
特に、夏は平気でもあたしだけは、駄目ってことが、考えてみれば多かった。
「それから?」
「うーん。夜遅くまで、好きなだけ友達と公園で話をしたい。カラオケやゲームセンターへ行ったり、漫喫や、ネカフェ泊まったり、クラブへ行きたい!!それにアルバイトもしてみたい。」
「何だよ…それだけか。」
空が、笑った。
「お前って、やっぱ悪い子に向いてねーんだよ。」
「そんなのに向き不向きなんてあるの?」
ニヤニヤしながら笑う空に腹がっ立った。
「真啓くんは、クラブなんて行ってくれないだろうし、夏だって興味無いだろうし…リツにカラオケもクラブも何度も誘われたけど、許してくれないから諦めたの。友達の中であたしだけだよ?」
空が、ふんっと鼻で笑った。
「何よっ何で笑うのよ?」
「友達頼ってばっかじゃん。自分一人で行きゃ良いじゃん。」
「ひとりカラオケ?ひとりゲーセンに、一人でクラブ?なんかそれ嫌だ。」
…考えてみれば、ひとりでどこかに行ったことってあんまりない気がした。
空が、ゆっくり身体を起こした。
「よしっ!平日は眠くなっちゃうから、週末頑張るっ!期末テスト終わってからっ!悪い子デビューする!」
何だよ…今すぐじゃねーのかよ…と、空は笑った。
「もう昼休み終わりだぞ。」
空が、スマホを見て飛び起きた。早くしないとヤバいぞと言いながら。梯子を先に降りて、あたしが次に降りた。
「ねぇ…なんでお前いつも埴輪なの?」
あたしは、いつもスカートの下にジャージを履いている。学校ではみんな、それを埴輪って呼んでた。
「こーゆー時の為に履いてるのっ。なんであんたなんかにパンツ見せなきゃいけないのよ。」
空は静かに笑っていた。ふたりで、チャイムがなる廊下を全速力で走った。
♬*.:*¸¸
トーフになって、みんなが騒ぐ声で目が覚めた。テストも終わり、アイツと屋上で話してからだいぶ経っていたから、俺はすっかり忘れてた。
「トウコさん?華さんがまだ帰ってきて無いんだけど、どこに行ったか、しってる?」
ダディ、華の父親の声だ。
「Dad?利津ちゃんにもメッセ送ったけど、知らないみたいだよ。」
夏も一緒になって探してるらしい。
ダディは、分かったと夏に頷いた。
「俺、真啓にもメッセしてみる。」
…あいつ。
そんな時に、夏の父親、パパが帰って来た。
「どうしたんです?」
「華さんが…居なくなったんです。トウコさんに聞いたけど、知らないって…。」
パパは、ドサッとその場に荷物を落とした。
「ど…どういうことですか?」
パパは、一瞬何が起こってるのか分からなかった様子だったけど、トーコさんとダディの慌てようから、事態を察知したようだった。
「学校に電話しましたが、いつも通りに家に帰ったと…。」
うろうろと部屋を歩き回り、何か考えているダディに向かって、
夏が自室から出てきて背伸びをしながら、ふざけて言った。
「また、薬飲ませれて、誘拐されてたりして…。」
…おい…夏…マジでそりゃ洒落にならんぞ。この状況でそれを言うな。
「夏!」「夏!あなったって人は…!!」
今まで聞いたことのないような厳しさで、夏をふたりは𠮟りつけた。
「姉が、居なくなったって言うのに、君はこんな時もふざけるのかい?」
ダディは、キッと夏を見上げると、腕組みをして夏の前に立ちはだかった。
…やべぇ。ダディが、ブチ切れた。
「華さんは、あなたと違って、素直な子です。家族の皆が、心配している時に、ふざけるのは、僕が許しませんっ!」
パパの方が、数倍心配していたことに気が付いたのは、夏に近づこうとするのを、ダディが慌てて止めたからだ。一瞬、夏が殴られるかと思って俺は焦った。
「ガクさん…落ち着きましょう。夏?君はもう良いから、部屋へ行ってなさい。君の態度は許されるべきものでは無いよ。後できちんと話をするからね?」
夏は、そう言われると自分の部屋へと戻ったかと思いきや、華の部屋へと入っていった。
「警察に…警察に電話しましょう…。」
ダディよりも、パパが尋常じゃ無いほど慌ててた。
…ほーら謂わんこっちゃない。
そりゃ今まで従順で可愛い娘が、突然居なくなったりしたら焦るよな。
…華たれ…お前やることが、極端すぎるんだよ。
「Dad!華の部屋にちょっと来て!」
夏が大きな声を出したので、ふたりともバタバタと華の部屋へと向かった。
俺も、ふたりについていった。
「洋服も、制服も、教科書も全部無くなってる!」
夏が、華の勉強机の中にあった、小さなクッキー缶を開けた。
「金も無くなってる…。」
「お金?」
パパは、華の散らかった部屋を呆然と眺めていた。
「うん。華がずっと貯めてたCashだよ。」
ダディは、ごみ箱から、鋏でふたつに切られたクレジット・カードを取り出した。
「それって…パパとDadが、緊急用に持たせたヤツでしょ?」
夏が、ここにきてやっと状況がシリアスなことに気が付いたらしい。ゼッタイに二人の世話にはならないという強い意志を感じた。
パパが、ハッとしたのと同時に、ダディと顔を見合わせた。
「春さん?!」
パパは、自分のスマホから春さんに電話を掛けスピーカーにした。
(もしもし?)
「春さん…ガクです。華さんが、居なくなったんですが、そちらへは行っていませんか?」
(華さん?こちらには、来て無いと思うけど…ちょっと待ってね…。)
お手伝いさんやスタッフに、聞いているようだった。
「あーあ。こりゃマジなヤツだな…。俺と違って結構金持ってたもんなぁ…一か月ぐらい余裕で潜伏できるだろ。」
夏は、この期に及んでも、何か言わないと気が済まないようだ。
「Shush!!」
ダディが、苛々して夏に言った。
(こちらには、来てないみたいだけど?)
「僕たちが渡してたクレジット・カードも鋏で切ってて、現金だけ持って飛び出したみたいなんです。」
(あららら…華さんもやるわねぇ…。)
春さんが、面白そうに笑った。
「春さん!」「春さんっ!笑ってる場合じゃ無いんですっ!」
(良いじゃない…家出でしょ?お金が無くなったら戻って来るわよ。)
春さんは、のほほんとしていた。
「あなたは…華さんのおばあさんでしょう?なんでそんなに呑気で居られるんですかっ?」
パパは、普段はどっしりとしてて物怖じしないし、ダディだって、ふわふわしてておっとりと言うか、掴みどころの無い感じなのに、この慌て様ときたら。
「春さん…華さんは、トウコさんとは違うんですっ!!」
…あらら、トーコさん 迂回Dis喰らってる。
ぶっ飛んだ人だとは、思ってたけど若かりし頃は、可愛いし、常に人生”revving”状態だったんだろうな。やっぱトーコさん凄ぇ。
(そうよ。トーコとは違うから、心配無いって、わたくしは言ってるの。)
「春さんの仰ってる意味が分かりません。」
パパは、まどろっこしい言い方が好きでは無いらしい。
(少なくとも、あなた達は、一般常識を兼ね備えてる人達で、忙しい中でも子供達を愛情持って、大切に育てて来たことは、わたくしも良く知ってるわ。)
「…でも。」
ダディが、何か言いた気だった。
(あなた達が、そんなに慌ててど~するの?華さんを信じなさい。良いわね?もしも、わたくしの所に連絡が来たら、すぐに知らせるわ?あなた達が、オオゴトにしちゃったら、それこそ、繊細な華さんのことだから、帰ってこなくなっちゃうかも知れないわ。)
「帰ってこなくなっちゃうなんて、そんな恐ろしいこと言わないで下さい!」
ダディは、今にも泣きそうだった。
(シズさん何度も言うわ。華さんを信じてあげて?分かったわね?)
春さんは、そう言って電話を切った。
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