お茶会のお菓子は

3/4
前へ
/4ページ
次へ
「ひょってして先輩……」 「うん、私、方向音痴なのよね。だから、ホント、助かった」 「場所は? ご存じでは?」 「うーーん、なんとなくこっちだと思って」 沈みつつあるお日様を指さしてふわふわ笑う顔はホント素敵です先輩。 今はそんな場合ではないですけど。 「わたしはミーニャ。風読みの魔女」 自己紹介ありがとうございます先輩。 今度一緒にお茶しましょう、お好きなパイを準備して差し上げますわと話し続ける童女のような笑顔が素敵です先輩。 今はそんな場合ではないですけど。 遅くに上がる三日月が中天に届くまでにサバトの輪の中にいないと遅刻になってしまう。 焦る私。 「まぁ、なんとかなるわよ」 風は読めても空気は読むの、苦手なのでは先輩!!!! 「大丈夫、とっておきの言い訳で切り抜けるから」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加