救い

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「はぁ」 二人が呆気取られていると 「さて、レッスンは明日からですけど軽くラリーをやりませんか」 「でも日本からなんの用意も持ってきていないけど」 「大丈夫です、用意してあります。」 コートには加橋ともみが待機していた。 「やあ、加橋さん来ましたね」 「はい」 「取りあえず二人の写真撮ってください。 夜なので難しいかもしれませんが」 「大丈夫です。F2.8のレンズですから」 「お願いします」 亮は二人のデビューにあたりスポーツユニットとして売り出したかったが 二人のテニスの才能が開花しプロになるなら スポンサーとしてバックアップするつもりだった。 最初はボレーボレー、ショートラリー、ラリーと 2対1で打ち合うと亮は二人ともシングルスに 向いているのに気が付いた。 「二人ともどうしてダブルスなんですか?」 「先輩がシングルスなのでそれに動きにスピードが無いと部長に言われて」 「コーチは?」 「うちは弱小なのでテニス経験のある先生と先輩が指導するだけです」 「そうなんですか」 大したコーチも居ないのにも関わらずレベルが高いのは 二人の運動能力の高さに違いなかった。 二人は手足が長く可動域 左右前後の揺さぶり対応出来る力を持っていた。 三人は休憩中に話をした。 「もう一度確認します。アイドルとテニスをどっちを取りますか?」 二人は顔を見合わせ互いに頷いた。 「アイドルです。…ダメですか?」 「亮さんに任せます」 「わかりました。アイドルと大学生とテニスをやりましょう」 「できますか?」 「テニスはダブルスに特化すれば怪我も少ない。大学は就活を考えなければ年間30単位取れば良いので週末アイドルをやればいいそれとスタジオDのスボーツウエアのモデルをやってください」 「あっ、ありがとうございます」 二人は深々頭を下げた。 「亮!」 ミッシェルの声が聞こえた。 「ミッシェル来てくれたんですね」 「ええ」 ミッシェルは亮とハグをした。 「ブルックと尚子さんの写真の件お願いします」 「わかったわ」 挨拶を終えると亮は 加橋ともみを紹介した。 「通訳兼アシスタントにお願いします」 「ふーん、あなたが撮った写真見せて」 ともみはノートパットを出して自分の撮った写真を見せミッシェルは確認した。 「あなた学生?」 「はい」 「でしょうね」 ミッシェルがしばらく考えると 「私のアシスタントは厳しいわよ」 「はい」 「ミッシェル他のアシスタントは」 「二人連れてきたけど、長旅でホテルで休んでいるわ。 それより亮裸になって!」 「はあ」 亮がシャツを脱いでミッシェルが体を触った。 「相変わらず良い体ね」 「お二人亮の相手していただせるかしら」 ミッシェルはアサシオに英語で言った。 「亮、写真を撮るから彼女たちとラリーをして、その後サーブね」 「了解です」 アサシオとラリーをしている姿をミッシェルは写真を撮り続けた。 その姿を見続けている。 ダンサー達は亮の裸を見て興奮していた。 「あれ、社長でしょう」 「ヤバくない!」 「うん、セクシーだわ」 「私社長に惚れそう」 「私も!」 〜〜〜〜〜〜〜〜 「二人とももっと厳しい所にボール打って!」 ミッシェルが声を上げた。 「ともみムービーで撮って!」 「はい!」 亮のほとばしる汗を ミッシェルのカメラが捉え 夜のテニスコートに亮の姿が浮かび上がっていた。 「OK」 ミッシェルは手を上げた。 「ふぅ」 亮は汗をタオルで拭き水を飲んだ。 そこに駆け寄ったアサシオが亮のフェロモンで目眩が襲った。 「あっ!」 「大丈夫ですか?」 疲れているはずの亮が二人を気遣った。 「大丈夫ですか?」 「大丈夫です」 「改めて、明日からみんなの写真を撮ってくれる。ミッシェルです」 亮はアサシオ二人に紹介をした。 「ミッシェルさんて世界のスターの写真を撮っているあの有名な」 「そうです」 「どうして亮さんを撮るんですか一般人なのに……」 「そう何故か僕も分かりません」 亮は別荘から覗いていたダンサー達を呼んでミッシェルを紹介した。
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