救い

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「ホテルの人だろう」 「ううん、ベランダにいる人」 「ああ、僕の友達だよ」 「ガードはいらない、休んでくれ」 亮はイヤフォンマイクで話した。 「はっ」 「絢香は何が見える?」 亮は練習生のファイルを 見せた。 「この人は良い人でみんなが好き」 「この人は嘘つき」 「この人は悲しい」 「この人の周りに男の人沢山いる」 綾香は女性たちのファイルを見ていった。 綾香の能力はいわゆる幼児期のテレパシーで 幼い頃持っているが成長とともに言語会話で コミュニケーションを取るようになっているうちに、 自然と消えてしまうものだった。 赤ちゃんが人を選んで笑ったり泣いたりしたり、 犬が犬好きにしっぽ 振るが犬嫌いには近づかないのは テレパシーの一種と言われている、 綾香はそれが異常に強いと思われた。 「絢香仕事手伝ってくれてありがとう、 明日写真撮ろうね」 「うん」 〜〜〜〜〜〜 「ママ、絢香を亮と寝せていいの亮に悪いわよ」 「亮のベッドに他の女を寝せ無いためよ」 「ええっ、ママ結構いじわる。あれだけの女性に囲まれているんだもの 溜まっているはずよ」 「ウフフ、でも絢香が亮と一緒に居たいというのは本当よ」 「私抜いてあげようかな」 「そうね、抜かないと彼女たちに手を出しそう」 「キャシーに子供が生まれても一緒に生活する事無いし 亮が穏やかな家庭を持てるのはいつかしら」 「そうね、忙しい毎日送りそう。 私は亮とあなたの結婚は反対しないからね。上手くやって」 「わかってる、誰にも負けない!でもママが 人目を避けて絢香を産んだのはなぜ?」 「そうね、最初は若い亮が好きだっただけなんだけど、そのうちピピって来たのよ。この人の子を産まなくてはならないと思ったの、まるで神様言葉みたいに。キャシーもきっとそうだと思う」 「亮とは恋愛感情だけじゃなくて現実的なのね」 「絢香を見れば分かるわ、あの歳ですごい記憶力だし、もう計算もできるのよ、この前は誰も教えないのに英語を話して最近は英語のCNNを見ている」 「凄い、私絢香に負けそう」 「そんな事ないわ、あなたも私の娘よ。とても魅力的で賢い私はあなたを誇りに思うわ」 「ママ…」 絵理子は祐希を抱きしめた。 二人の共闘を知らない亮は 絢香を抱いて寝ていた。 翌朝、4時に起きてジョギングの準備を していると絢香が亮に抱きついた。 「ジョギングへ行くからもう少し寝ていなさい、 ママに連絡しておくから」 「うん、行ってらっしゃい。もうすぐ弟会えるの楽しみ」 「絢香、弟と話をしているの?」 「うん」 「何の話」 「弟のママが仕事で悩んでいて泣いていたんだって」 「どうして?」 「日本に住みたいけどそれが難しいんだって」 「まぁ、社長だからな…」 「パパアメリカに行っちゃうの?」 「いやいるよ。今度ディズニーランドへ遊びに行こうな」 「はーい」 〜〜〜〜〜〜 絢香は亮が部屋を出ると 亮のパソコンを開いて、 パスワードを入れ ディズニーランドのホームページとYouTubeの投稿を調べはじめた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜 亮がホテルの外に出ると小妹と関龍が待っていた。 「マスターおはようございます」 「おはようございます。皆さんはどうしています?」 「半数は福島へ行って家の改築工事を手伝っています」 文明はメンバーの寮にする為に何軒もの空き家を買い取っていた。 「大崎の会社は通常通りに勤務しています、その他は日本の あちこちの山に入って訓練、残りはこちらにおります」 「日本語の勉強はしっかりするように伝えてください。 こちらに来ているVIPの警護もお願いします」 「はっ」 「小妹たち女性軍は別荘の警備を継続してお願いします」 「了解」 ~~~~~~~~ 「待ってください!」 由香が亮を追いかけてきた。 「あれ?どうしてここに?」 「別荘からジョギングしてきました」 「なぜ?」 「社長にお話があって」 「なんでしょうか?」 「私どうすればいいてすか?」 「みんなと同じメニューを消化してください」 「私女優を」 「大丈夫です。他にも女優志望の人がいますから 具体的な練習メニューに移行していきます」 「良かった」 「今日は写真撮影があります水着で」 「えっ、水着!」 「まぁ、由香さんなら大丈夫でしょう」 「私胸を大きくしたいんですけど」 「胸筋の運動をすればいいんですよ。速筋使う有酸素運動で無いスポーツ、例えばバレーボールやテニス、ゴルフかな、水泳やサッカー、長距離陸上はダメですね。エアロビクスは完全に有酸素運動なのでやめた方がいいでしょう」 「えっ、私エアロビクスやっていました」
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