第二章 悪の街

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その後わかばは仕事が早く終わったので、もう一人客をつかまえ、再びホテルに入った。 〜〜〜〜〜〜〜〜 亮と二木は大久保公園に 向かって歩いていた。 「三雲はどうですかね?」 「まぁ彼の事だから、声は掛けているんじゃないかな」 二人が公園に着くと少女達ととてつもなく短いスカートの女性達が立っていた。 亮達が近づくと女達はうつむき二人を避けていた。 「これは無理だな、情報が伝わっている」 「そうですね」 その先を歩いている三雲は亮達に気づかず少女達に近づいて声を掛けていた。 「頑張っていますね」 「ええ、以外と向いているかも知れませんね」 「はい、高校時代からあの乗りでした。美喜さんに何度アタックしていましたよ」 「結果は?」 「何かいつもの蹴飛ばされていたような」 「あはは」 亮は本気で笑った。 〜〜〜〜〜〜 「は、何より!お金払ってよ」 「お前、高校生だろ。金を払ったら淫行で捕まるだよ。金を払わなかったら恋愛だ!」 「何言っているのよ」 「黙ってやらせろ」 男はわかばに飛びかかり押さえ付け仰向けにして両手を押さえキスをしようとした 「ヤダ!」 わかばは顔を殴られ首を絞められた。 「私グラビアアイドルになるんだ…サスケさん…」 わかばの意識は次第に薄れて行った。 〜〜〜〜〜〜〜 三雲が話をしていた少女は 18歳と判り諦めた様子だった。 「じぁ」 三雲が手を振ると二木が声を掛けた。 「三雲」 「あっ二木さん」 「帰ろうか」 亮が微笑んた。 「良いんですか?」 「うん、帰ろうご苦労さま」 「はい」 三雲は早くわかばの事を報告したかった。 亮は自分達の様な男が 今回のミッションに不向きなのに気づいた。 いかにもスケベそうで少女好きな男の雰囲気を三人では醸し出す事は出来なかった。 「後は小妹に頼むしか無いな」 「そうですかね」 三雲は小妹のチェックのプリーツスカート、ツインテール姿を想像して吹き出した。 それから2時間経った後 歌舞伎町のホテルに救急車 と警察が到着した。 〜〜〜〜〜〜〜 亮は歩きながら三雲の報告を聞いた。 「ショバ代5000円か、違法だな」 「では俺たち帰ります」 「おつかれさまでした」 二木は10万円、三雲は 6万3800円を亮に渡そうとした。 「それ預かっておいて 後で相当額の領収書くれればいいから」 「分かりました」 二木が応えると三雲が首を傾げた。 「俺あの子に領収書もらわなかった」 「当たり前だよ。金額をメモして渡せ」 「なるほど」
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