はじめましてとただいまと

　そうだ。

｢そうそう……明子おばちゃんからお手紙来たわよ｣

　由奈の伯母明子は年の離れた夫を看取った後、熱海の温泉付き高齢者施設に入居していた。

｢母ちゃん明子おばちゃんなんて？｣
｢来月明子おばちゃんの施設でイベントがあるから、遊びに来てくださいだって｣
｢僕行くー！！もちろん才加ちゃんも！！｣

　そう言うと和樹は、ご馳走さまをして宿題をするため子供部屋に入った。

　和樹がこの家に来てから、慌ただしくも楽しい毎日だ。

　－これからもこの幸せを守りますね。由奈さん－

　正美が心の中で写真の由奈に話しかけると、写真の中で和樹を抱っこしている由奈が微笑んだ気がした。