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……あーあ、これで終わりか。
「――此島さん。私は、貴女を責めるつもりはありません。だから、正直に答えてほしいのだけど……これは、本当なのですか?」
「……それは」
ある平日の放課後。
そう、厳かな面持ちで問い掛ける年配の女性。私の通う公立校、天西高校の学校長だ。そして、説明不要かもしれないけど、私達が今いるのは校長室で。
さて、学園長が示すこれとは――差し出されたスマホに映し出された、一枚の画像。ある木造アパートの一室にて、会社員と思しき端整な男性を、この部屋の住人と思しき黒髪の少女が笑顔で迎えている画像のことで。
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