ドッペルゲンガー?

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俺は死ぬ。 今すぐ死ぬ。 自分の意思で、この学校の屋上から飛び降りる。 もう何も思い残すことはない。 けど、唯一の心残りがあるとすれば、"あの子"に告白できなかったことかな…… 「──安心しなよ、大月(おおつき)(すすむ)。 キミの代わりは、僕が勤めてあげるよ…」 柵から跨ごうとしているところに、背後から俺の名を呼ぶ謎の声が飛んできた。 だ、誰だ…! ここには俺しかいなかったはずだぞ! 恐る恐る俺は後ろを振り向いた。 そこには、黒い影がみるみる上へと盛り上がって、人の姿へとカタチを作り出していた。 こ、この人物……俺は見たことあるぞ…。 こいつは……! 「そう……僕だよ。 キミの姿を摸した──"ドッペルゲンガー"さ」 俺より細い華奢で胸の膨らみのある、俺と特徴の似た女の子だった……。 「いや誰だよ!」
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