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「何で女のお前が俺よりうまくいってんだよ!
本当に俺この世からいなくなった方が良いようになってんじゃねえか!」
もう嫌だ!
俺もう屋上から飛び降りる!
「サヨナラ!」
「あー!待て進ぅ!」
俺が図書室から出ると同時にドペ女も暗本さんを振り解いて追ってきた。
「死ぬなんてダメだ!早まるな!生きてればきっと良いことがある!
『キミが死にたいと思った今日は、昨日死んでしまった人が生きたいと願った明日』なんだよ!」
「さっき言ったのと真逆のこと言ってんじゃねえよ!」
離せ!俺にはもう心残りはない!
このまま屋上にダイブさせてくれぇ!
「キミが死んだら、私はどうなる?
あの根暗女と百合物語でも作れと言うのか!」
「知らねえよ!
お前が始めた物語だろう!
責任持って幸せになってくれ!」
「ならば貴様は一読者として私の最後を見届けなくちゃな…!」
く、くそぅ!ここぞとばかり馬鹿力発揮しやがって!
……結局。
俺はコイツのせいで死ぬことはできなかった。
死ねずに代わることができなかったコイツは、俺の生き別れの双子の兄妹という扱いになった。
「はじめまして。
私、転校生の大月ドペコです♪
右も左も分からない若輩者ですが、仲良くしてくれたら嬉しいです。
これから一年間よろしくお願いします♪」
しかも俺のクラスの転校生としてやってきやがったし…。
俺、ほんとにこの世にいる必要性ある?
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