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浩と敦子はベッドの上で真っ裸になって頭と足を互い違いにして折り重なり、一心不乱にお互いの局部を舐め合っていた。角度的に亜美からは、見たくもない父親の勃起している陰茎と陰嚢がばっちり目に入ってしまった。敦子は右手で男根を扱きながらジュバジュバと水音をたてて舐めている。その右手で自分達の食事を作ってきたのかと思うと、亜美は吐き気がし、ヨロヨロと廊下にへたり込んだ。
「ああっ……アッコ、挿れさせて!」
浩はそう懇願すると、亜美が見たこともないような素早さで敦子の身体をひっくり返し、彼女を貫いてバシンバシンと腰を打ち付けた。
「あああっ! 浩さん! イイっ!」
敦子の大きな喘ぎ声で我に返った亜美は、寝室になだれ込んだ。
「何してるのよ! お母さんも使っていたベッドで! 汚らわしい!!」
突然乱入してきた亜美を見て、2人はバッと身体を離して局部を手で隠し、急いで脱ぎ散らかした下着を拾って身に着けた。敦子は下着姿のまま、亜美に土下座して謝った。
「申し訳ありません。でもお許し下さい、私は旦那様を本当に愛しているんです。お嬢様も大人になれば分かるはずです」
敦子の謝罪を聞いて浩は、あからさまに狼狽え、娘に言い訳しようと必死になった。
「え、いや、今それはまずいよ……あ、いや、亜美、これは違うんだ」
「え? 違うって?! 浩さん? 私達、愛し合っているわよね?」
「あ、ああ、そうだけど……いや、亜美、違う! これはその、何というか……」
「何が違うって言うの?! お母さんが亡くなったばかりだって言うのに! この淫売! 浮気者! 出て行け!」
「キャア!」
亜美は敦子の髪の毛を引っ張って平手打ちし、今度は父につかみかかっていった。
「やめなさい! どこでそんな汚い言葉を覚えたんだ!」
「お祖母ちゃんが言ってた通りだった! あの家政婦はお父さんに色目を使う淫売だって!」
「何を言うんだ!」
「お祖母ちゃん達に言いつけてやる!」
「やめなさい!」
敦子の髪の毛を引っ張るのをやめない亜美を浩は平手打ちした。父親が娘よりも愛人を庇ったのが信じられず、亜美は泣きながら祖父母世帯に駆け込んだ。それからの修羅場はひどいものだった。
それ以来、浩は娘にとんでもない場面を見せてしまった弱みから、亜美と気まずくなり、父娘のコミュニケーションは最低限になってしまった。
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