第二幕

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ふっと、全身に力が入らなくなった。 筋肉が弛緩した。 右の足首がぐにゃりと曲がったのがわかった。 視界に移る霞んだ世界が、段々と傾いでゆく。 もう、滲んだ色しかわからない。 おかしいな。 何が起こっているのだろうか? ―――あれ? もしかして…… 何かがわかりかけた瞬間、大きな衝撃が走る。 身体の右側面に、何か固いものがぶつかる。 同時に、意識がブラックアウトした。
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