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その日から私はその陽キャといるようになった。
いや。正しくは陽キャといなければいけなくなった。
そいつとどっかに出かけるたびに、また
「死ぬのはまたでいっか」
と思うようになった。
何かにつけて言い訳をして、とにかく先延ばしにして、先延ばしにして…
高校卒業。
同級生なのに、そいつが泣いてた。
卒業した嬉しさ、というか。私が生きてることが嬉しいらしい。
お節介にもほどがある。
でも、
5年後。
「みーさーきぃーこれも教えてー」
陽キャが。いや。親友の茜が泣きついてくる。気づけば私が茜に世話を焼いている気がする。今は、たっぷりと出された会社の打ち合わせ資料が完成しなさそうで困り果てていた。
「はいはい、辛いことは私と、半分こね!」
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