魅了魔法をかけられました〜悲惨な未来を防ぐために〜

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莉子は、瞬時に男性の口に両手をあててキスを防いだ。 「いきなり、何をするんですか?」 身の危険を感じつつも、莉子は務めて冷静に対応する。 「あなたを見た時、運命的なものを感じた。」 「は⁉︎」 まさか一目惚れ? ナンパもされたことのない莉子は、素直に言葉を信じることができない。 好みが変わっているのか、変態だ。 まるで、何かに魅入られている様子だ。 魅了魔法‼︎ これが女神様の言っていた祝福。 女神様の言っていた重要人物の一人ということ? 意味分からない 「困ります」 とりあえずはっきりと、拒絶の意思を示す。 男性は莉子の手を取ると、手の甲に口づけを落とす。 「ちょっと!」 莉子は手を引き抜いて抗議する。 男性は、物語でみたことのあるような騎士服を身に纏っている。 「何が困るのだ?教えてほしい」 またも莉子の手を取ると、熱を帯びた視線を向ける。 「今日お会いしたばかりですし…』 「では、何度目なら受け入れてくれる?」 「え?」 「何度目にあなたに口づけることができる? 何度目なら困らない?何度目なら求婚できる?何度目なら━━」
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