第2話 ”魔王”のお気に入りでしょ?

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「ゔ〜〜。喉ガラガラや〜〜」 「……私も。ちょっと調子に乗っちゃったなぁ……」  時間いっぱいまで熱唱してた玲緒奈ちゃんと優希ちゃんは、歌いすぎで喉を痛めたようだ。  ……まあ、あれだけデスボイスを出してたら当然そうなるのだけれど。 「じゃあ、何かスイーツでも食べに行く? 甘いものなら喉に優しそうじゃない?」  大人しめの曲しか歌っていない楓怜ちゃんは平気そう。みんなを気遣う余裕まである。 「スイーツいいね! この辺の店探してみる!」 「スイーツか〜〜。それやったらしっとり系がええな〜〜」  優希ちゃんがスマホで検索してくれて、評判が良い店を見つけてくれた。 「どれも美味しそうだし、個室もあるんだって! そこならいっぱいお話し出来そう!」 「ええやん! 周り気にせず話せるのはええなー」  みんなでその店に行こう、と決まった時、背後から声をかけられた。 「おっ! 可愛い子たちはっけーん!」 「え?」  知らない声に振り向くと、柄が悪そうな如何にもチンピラ、という風体の男の人たちがいた。
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