第2話 ”魔王”のお気に入りでしょ?

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 優希ちゃんと玲緒奈ちゃんがビクビクしているけれど、楓怜ちゃんは意外と平気そうだ。 「大丈夫だから、ちょっと我慢してね」  私はみんなを安心させようとにっこりと笑顔を作った。 「どこに連れて行ってくれるのかなぁ? イイところかなぁ〜〜?」 「へへっ、楽しみだなぁ。早く着かねぇかな」 「オレ、よく考えたら女の子に誘われるの初めてだ! めちゃ嬉しい!」 「俺も俺も! しかも全員可愛いし、選べないよなぁ〜〜」  チンピラたちが下卑た笑いを浮かべながら付いてくる。周りから見たら異様な光景だろうな、と思う。 「そろそろかな……」  大きいビルが立ち並ぶ中、少し開けた場所に着いた私は、ポツリと呟いた。 「んん〜〜? 何々〜〜? もうすぐで着くのぉ?」 「もしかしてここがそう? ホテルじゃねぇの?」  ニヤニヤと笑うチンピラたちに構わず、私は周りをキョロキョロと見渡した。 「ひ、ひなっ! どうしたの? ここに何かあるの?」 「ここあんまり人おらへんし、危ないんとちゃうん?」 「あ、不安にさせてごめんね? せっかくだから、二人に紹介しようかなぁって」
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