第1話 平和が一番やで〜

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 いつかはきーくんも好きな人に告白して付き合うことになるのだろう。  きーくんに告白されたら、誰だってOKするに違いないから。  だけど我儘な私は、きーくんが私以外の女の子と仲良くしている姿を見たくない。  だから私、山田 姫詩(やまだ ひなた)は一世一代の大勝負に出ることにした。  ──誕生日の日に、思い切ってきーくんに玉砕覚悟の告白しようと決意したのだ。  七月二十日は私の十六歳の誕生日。  すでに夏休みに入っているから、フラれたとしても一ヶ月も時間があれば、登校出来るぐらいには立ち直れるんじゃないかなーという思惑もあった。  夏休みなら泣き晴らして酷い顔になったとしても、外に出なけりゃいいわけだし。  頭の中で何回も告白のシミュレーションを繰り返しながら、私は決戦の日に備えた。  フラれた時に言うセリフはもう決めてある。笑顔の練習もした。  きーくんの予定が空いてるのも確認済み。……って言うか、お互いの誕生日には毎年会っているから、自然と呼び出せるはず。
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