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王族からしてみればほんの捨ててもいいような品物だ。金額で言ってもほんとに微々たる事だろう。
でも、貧しいソルからすれば、そんな品々は宝物のようなものばかりだった。
そしてある日ソルは身体を求められる。ブロスは返事は聞かずに去った。
夕暮れの外庭にはもう誰もやっては来ない。夕食の支度や準備で忙しいし仕事の終わった他の使用人はみんな家に帰る時間だからだ。
こっそりと外庭の奥まった木陰でソルはブロスが訪れるのを待った。
「ソル?」
ブロスが小さな声でソルを呼んだ。
「ここです」
ソルも小さな声で彼を呼ぶ。
「待たせた。さあ後ろを向いて」
そんな事をする話はついているせいかブロスは急かす様にソルの仕事着のスカートをめくり上げた。
「い、いきなり?そんな…」
「でも、いつだれが来るかわからない。今日ここに来た目的はわかってるんだろう?だったら…」
ブロスの手はすでにソルの太腿を撫ぜ上げている。
ソルは処女だったが、そんな事をあえて言うつもりもなかった。
それにそんな事を言ったら手慣れたブロスに嫌われると思った。
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