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「さあ、もっと気を楽にして…」
後ろからすり寄られ温かな体温が背中にかぶさる。耳元に唇を寄せられ生暖かい吐息が吹きかけられると身体中の力が一気に抜けた。
そして一気にブロスのものが…
事が終わるとブロスはさっさと去ってしまった。
それからもちょくちょく誘われて断れないまま今日まで来た。
ブロスは相変わらず他の女性ともよろしくやっているらしく、ソルは度々廊下やお茶の時間などにブロスが女性と仲良くしているところを目撃した。
一時の気まぐれだけの相手と分かっていた。それでも時々ブロスに甘えたかった。
だから時々ブロスに甘い菓子や小さな小物をねだった。
ブロスは気前よくとても綺麗な小物入れや甘いチョコレートなどを持って来てくれた。
そしてそのお返しにまた身体を許した。
そんな事意味のない事だと分かっていたけどブロスに嫌われたくない一心だった。
ばかだってわかっていた。
そんな関係が3か月たった頃、ブロスに婚約者が決まった。
相手は公爵家のご令嬢でマリエッタと言うとても綺麗な女性だった。
ソルは、もうはっきりと悟った。
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