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「私も…私もクリストフが好き。ねぇ、知ってる。私の部屋にも同じぬいぐるみがいるのよ。私もずっと手放せなかったの。だってこの熊ほんとにクリストフを思い出すんだもの…寂しいときにいつもこのぬいぐるみを抱いて寝るの。そうすれば不思議と何だか落ち着いて眠りにつけるのよ…」
「ソル。確かに俺は髭ずらで…あっ、ひげ剃るから。それに、これからはもう寂しい思いなんかさせないから、約束するから…」
クリストフは訳の分からに事を口走る。
ふたりの心はやっとひとつになった。
クリストフは横になったままで跪くソルを抱きしめた。
「ソル。お別れ前提なんてなし。もう絶対離さないからな」
クリストフが耳元で囁いた。
「やっぱり?そんなの最初からわかってるから…」
ソルはクリストフの首にぎゅっと抱きつくとそう言って小さく笑った。
もちろんブロスの妊娠騒動は嘘だと分かってソルはこれ以上の追及をされることはなかった。
~おわり~
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