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騎士団も慌てた様子でやって来て、大所帯でアンデット捜索をしていたと思う。
けれど、何も見つからなかった。
2日も探して、宝とも言われる神器も持ち出し、騎士団の英雄まで出張っての捜索だったのに、出てこなかったんだ。
だから父は糾弾されて、舌を引き抜かれた。
それからは嘘つきジョナサンとして、山頂に引きこもり、なにも知らないであろう隣国出身の行商人さんとだけ交流を、持つようになった。
5年前のことなのに、まだ言われるんだ。
久しぶりに山腹へおりて、町に出るのもちょっとだけ怖かったけど、町の人々を見殺しにはできないから伝えに来たのに。
「おめえも舌を引っこ抜かれたくなかったら帰りな。寂しいんなら、今度家に行ってやるよヒヒヒ」
「……」
下卑た笑いに言い返すこともできず、私はトボトボと詰め所をあとにした。
町を出て、山道に立つ私は逡巡した。
この一本道を下れば山裾の町に行ける。大きな町の騎士さんに相談すれば、取り合ってくれるかも。
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